知っておきたい!予防医学の3段階

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現在では様々な場面で耳にする“予防医学”ということば。

そんな予防医学の基礎である、学術的な定義『予防医学の3段階』をご紹介いたします。

今後、更なる病気予防の実践にお役立てください。

1.治療医学と予防医学

病気を治す目的の医学を“治療医学”

それに対して、病気を予防するための医学を“予防医学”と言います。

予防医学は、アメリカの医学者レベルとクラークによって

「病気を予防し、生命を延長し、身体ならびに精神の健康と能力を推進する科学と技術である。」

と定義されました。

2.予防医学の3段階

レベルとクラークは、予防医学を3段階にして、定義を細かく分けていきました。

第一次予防 健康増進
病気予防
特殊予防
生活習慣の改善、生活環境の改善、健康教育による健康増進を図り、予防接種による病気の発生予防、事故防止による傷害の発生を予防すること
第二次予防 早期発見
早期対処
適切な医療と合併症対策
発生した病気や障害を検診などにより早期に発見し、早期に治療や保健指導などの対策を行ない、病気や傷害の重症化を予防すること
第三次予防 リハビリテーション 治療の過程において保健指導やリハビリテーション等による機能回復を図るなど、社会復帰を支援し、再発を予防すること

 

3.第一次予防は、病気に罹らないために!

健康促進の番組や、健康に関するサイトを閲覧して、「よし!明日からウォーキング始めよう!」

「健康系のセミナーに足を運んで知識をつけよう!」といった、意識を変えて行動に移すことや

「子どもの事故を防ぐ器具を設備する」ことや「転倒時に怪我をしにくい帽子やカバンを携帯する」

などの怪我を軽減するために事前準備することが第一次予防として挙げられます。

 

現代ではストレス対応についても重要視されており、「ストレス解消にスポーツしよう!」

「温泉旅行いこう!」ということも、効果の高い病気予防のひとつといえます。

 

4.第二次予防は、不調を放置しないこと!

日々の生活の中で、「あれ?なんかいつもと違う」を放置しないことです。病気になる手前の段階で

自覚症状は無いけれど検査結果はギリギリ正常値、または何となく不調が数日続いている

このような状態を『未病』と言います。

 

この未病の段階で、病院へ行き、診断を受けて適切な処置を受ける

それにより重症化を防ぐというのが第二次予防です。

 

これは身体のことだけでなく、こころの部分でも気を付けておきたい項目です。

人間関係や、環境へのストレスは、放置しておくとドンドン広がっていきます。

気が付いた時には、もう修復しようがない。

そうならないように、早い段階で修正できるようにしたいところです。

 

しかし、自分だけの問題ではないので、一筋縄ではいきません。

そのようなときは、心理の専門家への相談や、仲介してもらうことなども、有効的な方法です。

身体もこころも、ため込まないこと。

バランスが崩れたら、バランスを少しずつ戻すように心掛けてくださいね。

 

5.第三次予防は、再発させない!

病気に罹るということは人生において、見方を変えてみると”必要”だったと考えることもできます。

どうしてその病気に罹ってしまったのか、どのようなこと気を付ければ今後に活かせるか

自分がなりたい理想の状態へ向けて、歩みだすキッカケにもなります。

 

第三次予防の中心であるリハビリテーションは主に、理学療法、作業療法、言語療法があります。

 

理学療法には、筋肉を強化することや関節を回りやすくすることで運動能力を高める療法

身体を温めることや電気を流すことで、痛みや体内の循環を高め

日常生活で必要な基本的動作(起きる、座る、立つ、歩くなど)の練習を行っていきます。

身体の動きが良くなるようにサポートしていきます。

 

作業療法には、基本的な動きの練習が出来るようになると、独立した日常の生活を行うことに

関連した動作(食事、トイレ、入浴など)の練習をしていきます。

また、利き手を交換することや、料理を作る、洗濯する、掃除することや、手を使った作品作り

計算や読み書きの練習などをサポートしていきます。

 

言語療法には、ことばによるコミュニケーションが取りにくくなった方へ、言語能力の改善

実用的なコミュニケーションの訓練や、言語障害で起きる心理・社会面への問題についてサポートしていきます。

 

また、こころの病を改善して社会へ復帰したいという方へは、心理療法として

対人関係を良好に維持する療法や、自分自身の自信を回復してもらうこと、ストレスの対処や

問題解決が出来るようにトレーニングするSST(生活技能訓練)が有効と考えられています。

 

6.まとめ

予防医学というのは、病気に罹らないようにする学問であり、その学問は大きく分けて3つの段階に

領域が分かれていることがお分かりいただけたことと思います。

それぞれの領域は、日々研究されており、改善が繰り返されています。

 

人間誰しも病気に罹りたい!とは思わない中で、病気を予防するための学問の発展は多くの人へ

希望をもたらすものと言えます。

 

しかし最も重要なことは、研究された学問をどのように生活へ活かすか、多くの人が実践できる

容易さがあるかではないかと考えます。

そして、多くの人が真剣に取り組むことで初めて、大きな効果が生まれます。

 

現在の生活の中へ、簡単に取り入れられそうな病気予防の方法を少しずつ実践していきながら

負担の大きくならない程度で継続していくことをおススメします。

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安東成道

安東成道

成健研究所所長、予防医学指導士、代替医療カウンセラー、内閣府認証・NPO法人 予防医学・代替医療振興協会 学術委員、内閣府認証・NPO法人 健やか日本‐21 理事、臨床心理学修士号取得者。
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