
腸内環境を整えてくれるオリゴ糖ですが、オリゴ糖は種類によって、1日の目安の摂取量が定められています。即効性を求めて大量に摂取したからといって、その効果が高まるわけではありません。取りすぎるとこんな危険が潜んでいるのです。
オリゴ糖を取りすぎたらどうなった?
オリゴ糖は薬ではなく食材ですので、量を増やしたからといって病気になるわけではないですが、厚生労働省では、「市販されているオリゴ糖製品の有効摂取量は、1日あたり2〜10グラム」と定められています。
その数倍の量となる50グラムを、1日に摂取する実験をしてみました。
注意書きに書かれているように下痢症状が…
夜、寝る前に50グラムのオリゴ糖を摂取しました。さすがに甘さがきついです。
明け方の時間帯、なんだかお腹がゴロゴロとなる音がして目が覚めてしまいました。それでも便意をもよおすというほどではなかったので、起き上がることはせず、いつも通りの起床時間まで寝ました。
そして朝…。
お腹が痛いとトイレに駆け込むと、オナラと下痢が大量に!!(汚い話でごめんなさい)
やはり、目安の量を超えての過剰摂取は下痢を引き起こしてしまうのです。
その後、1日ゴロゴロとした違和感を抱え、何度かトイレに駆け込みました。次の日も前日とまではいかないものの、お腹の違和感は続いてしまいました。
オリゴ糖が引き起こした下痢の原因
なぜ、オリゴ糖の取りすぎが、下痢を引き起こすのでしょうか?
原因は、腸内の浸透圧の上昇です。
オリゴ糖が腸内環境を整えてくれるのは、胃で吸収されず、腸で善玉菌のエサとなるはたらきがあるからです。しかし、その消化できないものがたくさん腸内に存在すると腸内の浸透圧が高くなります。
その浸透圧を和らげるために腸管壁から水分が放出され、その結果、便の水分量が増加し、下痢となってしまうのです。
ちなみに、この浸透圧がもたらす下痢は、オリゴ糖だけでなく、キシリトールなどでも引き起こされます。
ガムの成分表示のところにお腹がゆるくなる可能性があると表記されていますね。
オナラが増えることもある?
オリゴ糖の取りすぎで、オナラが増加してしまうというものよく聞かれます。
この原因には2つあり、1つは善玉菌がオリゴ糖を食べることでガスが発生するからです。食べるとオナラが出る食べ物といえばさつまいもがよく知られていますが、善玉菌のエサとなって代謝された食物繊維から発生するガスが原因です。
これと同じで、善玉菌がオリゴ糖をエサにして、そこからガスを発生するのでオナラが増える原因となるのです。
もう1つは、悪玉菌がオリゴ糖をエサにしてしまう場合です。善玉菌に好まれるエサではありますが、オリゴ糖は細菌にもっとも代謝されやすい糖類ですから、悪玉菌のエサとなってしまうこともあります。
その結果、ガスが発生、オナラの原因となります。ただし、最初は悪玉菌がオリゴ糖を食べていたとしても、徐々に腸内環境が整い、善玉菌が優勢となれば、悪玉菌由来のオナラは自然と治ります。
今回は、オリゴ糖の取りすぎによる危険とその原因についてお話させていただきました。
“危険”ときくと怖いイメージを持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、あくまでもこれは取りすぎによる結果です。
適量のオリゴ糖を摂取することはカラダにいいことですからね!
関連記事

加藤さと子

最新記事 by 加藤さと子 (全て見る)
- 甘いのに痩せる!? オリゴ糖で痩せるメカニズムとは? - 2018年1月31日
- オリゴ糖どうやって保存してる? 最適な保管方法は… - 2018年1月27日
- 続けるのが大事!オリゴ糖を毎日忘れずに食べるコツ - 2018年1月23日